冬になると、ヨーロッパの多くの地域でホットワインが飲まれています。そして、クリスマスマーケットに行くと、必ずホットワインが売られてますよね。
特にモルドバでは、ワイン産業が盛んなため、ホットワイン(イズヴァル)は広く親しまれています。
そこで本記事では、モルドバのホットワイン(イズヴァル)について紹介します。
1イズヴァル(IZVAR)とは

ホットワインは、モルドバではイズヴァル(IZVAR)と呼ばれています。
ホットワインは紀元前1000年頃にルーマニア地方で栄えていたダキア人が、赤ワインを蜂蜜とスパイスで煮て、風邪の治療に使っていたのが始まりと言われています。当時は、赤ワインを薬と調合して、風邪の治療薬として飲むことも多かったようです。
イズヴァルを作るときは、自家製のワインや、何らかの理由で出荷が見送られたワインを使用するのが一般的です。
そして、赤ワインを温めるだけでなく、ハチミツを入れたり、オレンジやリンゴなどのフルーツを入れるとさらに美味しく飲めます。
2イズヴァル(IZVAR)の効能

イズヴァルには、主に次の3つの効能があります。
・風邪の治癒
・アンチエイジング
・動脈硬化の予防
イズヴァルは、身体を温める効果があるので、飲めば免疫力が高まります。
また、もともと赤ワインには、抗酸化物質、フラボノイド、ポリフェノールが多く含まれています。
特に赤ワインに豊富に含まれているポリフェノールは、アンチエイジングや動脈硬化の予防など、多くの効能があります。
そして、赤ワインが熱せられて、アルコール分が蒸発することで、適度なアルコール度数になります。そのため、就寝前に飲むと、寝つきが良くなる効果もあります。
ポリフェノールは熱を加えても効果は変わりません。従って、赤ワインはそのまま飲むよりもイズヴァルにして飲む方が健康に良いと言えます。
3イズヴァル(IZVAR)の作り方

イズヴァルの材料
・赤ワイン1リットル、
・はちみつ大さじ5、
・黒胡椒10個(または小さじ1杯の挽いたコショウ)
先述したように、イズヴァルは自家製ワインや出荷できないワインが使用されることが多いです。しかし、日本ではそれらのワインを使用するのはなかなか難しいかもしれません。
しかし、日本で手に入る市販のモルドバワインを使用しても、美味しいイズヴァルは作れます。モルドバワインを購入した際は、別の飲み方としてイズヴァルを作ってみるのもおすすめです。
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イズヴァルを作る手順
1)ワインに黒胡椒を加えて、湯気が出始めるまで火を加えます。
2)沸騰したら火を止めます。
3)少し冷まして、ハチミツを入れてよくかき混ぜます。ハチミツは熱に弱いので、80〜90℃くらいの時に入れるのが理想です。
イズヴァルのその他の組み合わせ
イズヴァルの材料は、以下の3つの組み合わせもおすすめです。
ワイン、砂糖、シナモン、クローブ、オレンジの皮
ワイン、砂糖、シナモン、リンゴ
ワイン、砂糖、シナモン、コショウ、クローブ
4イズヴァル(IZVAR)の注意点

イズヴァルは健康にも良く、フルーツを加えると甘くなって飲みやすくなります。
しかし、イズヴァルもアルコール飲料であることを忘れてはいけません。
他のアルコール飲料と同様に、心血管疾患、高血圧、潰瘍、またはアルコール摂取が禁止されている人は、イズヴァルを飲むのは避けるようにしましょう。
5寒い日はイズヴァルであたたまろう!

イズヴァルは、モルドバで親しまれているホットワインです。
イズヴァルは美味しく飲めるだけでなく、風邪の治癒促進などの様々な効能があります。
モルドバワインは、そのままでも充分美味しく飲めますが、寒い季節には気分を変えてイズヴァルにして飲んでみるのはいかがでしょうか。